(文フリin大阪での頒布時。こちらで購入された方向けの記事です。)
(目次などはこちらで詳しく紹介しています。)
(最も都市論的ではない部分ですが、本文をほんの少し公開しています。)
(電子書籍版の購入はこちらでお願いします。)
電子書籍版を、印刷版(現物)を購入頂いている方には差し上げます。
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さて、要件に戻ります。
印刷版(大阪の文学フリマで頒布したもの)のp.13(『新世界より』の座談の最初の方)に脱文・誤植がありました。訂正して、以下に該当部分を公開します。
購入頂いた方には、本当に申し訳なく思っています。すみませんでした。コピー誌クオリティとはいえ、ぐぬぬ(´・ω・`)
電子書籍版では、修正されています。
次に示すのは印刷版のものです。ジョン・アーリの『観光のまなざし』を引用した直後、こう続いています。
と交流したり、お客さんを笑顔にしたり、問題を解決したりと、コミュニケーション生成される場になっている。ここでのゴンドラは、チャリ的な乗り物というより、「飲み会」「喫煙室」「ゴルフ」「ランチタイム」……そういうイメージ。不思議と、『新世界より』では、チャリくらいの意味合いしかなくて、コミュニケーションを生み出す場でもない。唐突に「と交流したり、」と述べられているので、気付いた方もいると思います。
t|船の上にかぎらず、『新世界より』では全般的にコミュニケーションがうまくいっていない感じがする。基本的に、あの集落の抱えている問題も、そういうコミュニケーション不全から来ている気がする。あの社会の人間にとって、「他者」の位置づけは、100%信頼できる存在/そうでない、監視=管理する恐怖すべき存在かの二択しかない。信頼と恐怖の間で、想像力を働かせて、そこから一歩踏み込む、それがコミュニケーションというものだと思うけど、そういうものが全般でできていない。
いくつかの文章が抜けていました。「都市を訪ね、歩くにも、それなりの知識が必要だ、訓練や導き手がいるのだ」という趣旨の文章に続く部分です。具体的には、マーカーを引いている箇所が抜けていました。
t| 実は、夏季キャンプで一部だけ、自然観光地的なコミュニケーションをしてる。川に映る星々を見たり、川から眺められる木々や鳥の話をしたり。でも、あそこ以外にはない。
m| なるほど、さりげない観光ww でも、チャリで町を通り過ぎる時の、「あ、あの店美味しそう」「あのラーメン屋は美味しくないって聞いた」っていう会話とそれほど違わないのかも。
1-② ゴンドラ・コミュニケーションと他者
m| さらに違う方向で、ヴェネツィアを推してみようかな。ARIAというアニメがある。ネオ・ヴェネツィアというヴェネツィアを模してテラフォーミングされた他の惑星が舞台の話。あれでは、現実のヴェネツィア的に、都市の見方を観光客に教える(つまり、ガイドする)「船頭」がいて、主人公の女の子はそれを目指している。『新世界より』やヴェネツィアと同じく水路が重要な交通手段でもあって、主人公は失敗しつつも、地域の人や仲間と交流したり、お客さんを笑顔にしたり、問題を解決したりと、コミュニケーションが生成される場になっている。ここでのゴンドラは、チャリ的な乗り物・移動手段というより、「飲み会」「喫煙室」「ゴルフ」「ランチタイム」……そういうコミュニケーションの場のイメージに近い。それなのに『新世界より』では、チャリくらいの意味合いしかなくて、コミュニケーションを生み出す場にもなっていない。
t| 船の上に限らず、『新世界より』では全般的にコミュニケーションがうまくいってない感じがする。基本的に、あの集落の抱えている問題も、そういうコミュニケーション不全から来ている気がする。あの社会の人間にとって、「他者」の位置づけは、100%信頼出来る存在/そうではない、監視=管理する恐怖すべき存在かの二択しかない。信頼と恐怖の間で、想像力を働かせて、そこから一歩踏み込む、それがコミュニケーションというものだと思うけど、そういうものが全般でできていない。
訂正を出してしまったことを、重ねてお詫び致します。すみませんでした。
ちなみにですが、観光については、メモがてらこんなエントリも書きました。
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